登山口観察学入門
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File No.003

 ユニークな登山口1 シャッターがある登山口!?


奥只見シルバーラインのトンネルにあるシャッター。この先に登山口があります


車を降りて、シャッターを押し上げます。見かけは重そうですが、割と簡単に上がりますので、ご心配なく


トンネルの外から見たシャッター。外側から開けるときも、同じくコックをまわして押し上げればOKです

 
 新潟県の未丈ヶ岳(みじょうがたけ)は、登ったことがなくても名前を聞いたことがある人は多いのではないかと思います。奥只見湖の北西側に位置する標高1553mの山ですが、その登山口は、長いトンネルがいくつも続く奥只見シルバーライン沿いにあります。実は、この登山口。とってもユニークなことで知られています。なんと入口にシャッターがあるんです。そんなバカな。そう言いたいのもわかりますが、紛れもなく事実です。

 ここに向かうには、関越道小出ICから国道352号を東進し、奥只見シルバーラインに入ります。やがて湯の沢トンネルと黒又トンネルの間あたりで、緩いカーブ地点に赤く点滅する大きな矢印が見えてきます。そのすぐ先が、未丈ヶ岳登山口にあたる「ナキ沢口」です。
 路肩に車を停め(少し広くなっている)、後続の車に注意しながら車を降りてシャッターを開けます。かなり丈夫そうなシャッターですが、コックをまわして上に押し上げると、十分な高さまで上がります。それから、そろそろとトンネルから車を出すわけです。車を出したら、ロープを引いてシャッターを閉めておきます。出たところに駐車スペースがありますが、ここは駐車禁止になっており、登山口はさらに未舗装林道を150mほど入ったところにあります。帰路も同じようにシャッターの開け閉めを繰り返します。

 全国に数々ある登山口でも、シャッターがあるのは、さすがにここだけかもしれません。もし、ほかにも見つけたら、いづれご報告しましょう。